最新技術による新しい家づくりの話題。3Dプリンターを活用して、建設コストを削減し、安全性も確保した住宅をつくろうという動きが始まっている。能登半島地震と先月の記録的な大雨で被害を受けた石川県珠洲市。今月、全国で初めて、3Dプリンターを活用した住宅が完成した。復旧工事に携わる人などの宿泊施設としての利用を想定。被災した人たちも利用可能で、住宅再建の際の選択肢にしてほしいとしている。1LDKの平屋で、トイレや風呂も付いている。広さは約50平方メートルで、価格は550万円。愛知県小牧市にある住宅工場を取材。小物や雑貨づくりなどに使う3Dプリンター。3Dプリンターでは主にモルタルが使われているが、建築基準法ではモルタルのみで住宅を建てることは想定されていない。このメーカーでは3Dプリンターで制作した家の壁の中に鉄筋コンクリートを入れることで、耐震性などを強化。建築基準法をクリアしたという。そして、鉄筋コンクリートづくりの住宅として販売を始めた。3Dプリンターに注目した理由は、建設コストの削減や人手不足の解消に役立つから。工期は最速で6日間。これにより人件費を大幅に減らすことができる。珠洲市に完成した家は現在、被災した人たちの見学を受け付けている。