きょうの為替相場の見通しについて諸我晃氏の予想レンジは151.80円~153.30円とし、アメリカのCPI(消費者物価指数)は予想通りの結果だったが、日銀は利上げを急がないとの報道もあり、ドル円は一時152円台後半まで上昇してる。きょうアメリカのPPI(生産者物価指数)やECB(ヨーロッパ中央銀行)が注目となってくるが、ドル円相場は底堅い展開になりそうと解説した。注目ポイント「投機筋ポジションの動向」とし、年末でポジション調整の入りやすい時期になってる。グラフ「シカゴ通貨先物の投機筋ポジション」を確認すると、英国ポンドと豪ドルはネットで小幅のポジションになっており、中央銀行の値下げ期待が強くないことが影響してる。円については、円売り超過の状態だったが日銀の利上げ期待もあり、ほぼニュートラルまで買い戻されてる。ユーロは、景気の悪化や政治的不透明感から売りポジションが拡大してる。グラフ「シカゴ通貨先物の円の投機筋ポジション」を確認。今後、日米の金利差が縮小して、取引妙味が薄れてくると円キャリーによる円売りポジションの積み上げは限定的。一方で足元では、円買いポジション増加も目立っており、ドル円の下落を見据えた動きも強まってる。ドル円相場の今後の見通しについて、日銀の利上げとFRB(連邦準備制度理事会)の利下げという金融政策の方向性の違いは投機筋の円売り圧力を弱め、円買い需要を強めるため、ドル円相場は緩やかな下落方向と考えている。トランプ次期大統領の政策を材料にしたドル買いもいったん消化されたとみられ、今後景気に与えるネガティブな面に焦点が当たってくるとドル売りの材料になってくるのではなどと解説した。