日めくりカレンダーのコーナー。昭和47(1972)年6月11日、当時の田中角栄通産大臣が総裁選を前にみずからの政策構想をまとめた「日本列島改造論」を発表した。人口と産業の大都市集中を改め列島を新幹線や高速道路で結んで全国に工業地帯を分散させ過疎に悩む地域を豊かにするという構想だった。翌月、自民党の総裁選で福田氏を破り田中内閣が発足し、日本列島改造論はベストセラーとなる。田中新総理は庶民宰相や今太閤と呼ばれ国民から高い支持率で迎えられた。しかし各地で列島改造ブームが起き地価が高騰。翌年の石油危機と相まって狂乱物価を招き列島改造への期待は失われていった。