佐藤陽子さん(仮名)は看護師をしながら3人の子どもを育てている。電気代の高騰をきっかけに食費の節約を意識し始めた佐藤さん。自分の食事は減らして子どもたちの分を確保してきた。こうした生活を3週間ほど続けたある日、体に異変が。仕事から帰ると気分が悪くなり、一時間近く立ち上がることができなくなってしまった。医師からは栄養不足による貧血だと告げられたという。生活に困っている人たちにレトルト食品や缶詰などを無償で配るフードバンクが実施したアンケートによると、食事の回数を減らした人は約半数にのぼることが分かった。さらに、メニューにも偏りが。利用者に直接聞き取りを行うと体に異変を感じている人もいた。この状況は持病のある人にとってはより深刻なリスクが潜んでいることも分かってきた。