標高3600mの富士山山頂に近い場所で山を守る、静岡県警山岳遭難救助隊。この夏17万人以上が登った富士山で、その活動を追った。先週水曜日に富士山は登山シーズンが終了し冬季閉鎖されたが、翌日の5合目富士吉田口には通行止めを無視して登山した外国人観光客が複数みられた。静岡県警山岳遭難救助隊は、標高3460mにある山小屋「万年雪山荘」を拠点に活動している。2人体制で交代しながら、突発的に飛び込んでくる救助要請に備える。救助対象エリアは4つある登山ルートの内、静岡県側の3つのルート。山頂付近で身動きが取れなくなった外国人女性がいるとの通報があり、隊員は現場に急行した。けがをしたのはシンガポールから夫婦で訪れた女性で、夫によると山頂付近で転倒し自力で歩くことができないという。山岳救助隊は女性を背中に担ぎ途中何度も交代しながら9合目の山小屋まで運び、その後は物資運搬用のブルドーザーで5合目まで搬送された。今年静岡県側での遭難は去年より減少傾向にある一方、増えていたのは疲労が原因とされる救助要請だった。富士山静岡県側の3つの登山道では今年から入山料4000円の徴収や夜間の通行規制などを導入し、山小屋に宿泊することなく夜通し登る「弾丸登山」による遭難は激減した。救助隊の隊長に任命され5年目になる北海道出身の坂上雅信さんは、高校生で山岳救助隊を志したという。山岳救助隊として30年以上の経験を持つ坂上さんは「遭難者の命と救助隊員の命、両方が大事。隊員には必ず生きて家に帰ることは言っている」などと語った。
