今季一番強い寒気が流れ込んでいる。-6℃と表示されているのは上空1500m付近の寒気だが、平地で雪を降らせる目安の寒気。それが九州まですっぽり覆っているので佐賀や山口でも積雪を観測し始め、北海道は平地で大雪が目安の寒気が流れ込んできている。特に北陸周辺で警戒が必要。短時間で積雪が急増することが考えられる。その要因はJCPZ(日本海寒帯気団収束帯)。冬型の気圧配置になると冷たい北風が吹くが、それが朝鮮半島の北にある山にぶつかって二手に分かれる。そして日本海で収束しやすいのでJCPZが出来てしまうということ。これが同じ所に流れ込み続けると一気に積雪が急増して立ち往生などの危険も高まってしまうという危険な雪の降り方をする雲になる。これは毎年発生しているが、今年は海面水温が高い。暖冬の傾向なので海の温度が高くなっている。ここに今季一番の寒気が入り込んでいて大気の状態も不安定で雪雲が発達しやすくなっている。また、不安定なので雪も降るが、雷が鳴ったり雹が降ったりと激しい現象が起きやすいというのも警戒のポイント。札幌周辺でも雪が強まる恐れがあるので空知地方や石狩地方で雪の降り方に警戒を。このあと西日本の雪は弱まってくるが、北陸周辺は活発な雪雲の流れ込みが続きそうだ。名古屋や京都周辺でも雪雲の流れ込みが今夜以降あるかもしれない。明日は西日本の雪は止んでくるが、北陸・北日本・北海道にかけては雪が続くのでさらなる積雪の増加に警戒を。予想される降雪量が一番多くなっているのは北陸で80cm以上と予想されている。大前提として不要不急の外出は控えた方が良いが、車で立ち往生してしまった場合に注意すべきは一酸化炭素中毒。車の排気口が雪で埋まってしまうと排気ガスが車内に逆流してしまう。排気口の周りの雪はこまめに除雪することが大事。除雪できないほどになった場合はエンジンを停止。防寒着・毛布などでやり過ごすように。