今年の歌会始のお題は「和」である。全国と海外から合わせて約15000首あまりの短歌が寄せられた。はじめに入選した10人の詩が天皇皇后両陛下や皇族方の前で古式に則って披露された。石川県かほく市役所で勤務する宮村瑞穂さんは日本文学を専攻していた大学生の頃に友人たちと交わした会話を思い出して書いた。能登半島地震対応に追われ一時出席辞退を検討するも上司が少しでも明るい話題を石川県に提供して欲しいとして温かく送り出したという。秋篠宮様は40数年前に東北地方を訪ね十和田湖周辺を散策した際の光景を詠まれた。皇后さまは長女の愛子さまが中学3年生の修学旅行で初めて広島を訪れ原爆ドームなどを見た際に深めた平和への願いを卒業文春に書かれたことを感慨深く思い詠まれた。最後に天皇陛下の詩で皇后さまと共に各地を訪ねた際に温かく迎えてくれた人たちの気持ちを詠まれた。来年のお題は「夢」で熟語にしても構わない。作品は今日から9月30日まで受け付ける。