安定的な皇位継承の在り方を巡る与野党の本格的な協議が始まった。春の園遊会、「三笠山」と呼ばれる小高い丘の上に並ばれた皇族方。天皇陛下と秋篠宮さまのほかは全員女性。次世代を担う未婚女性は愛子さま、佳子さま、三笠宮家の長女・彬子さま、次女・瑶子さま、高円宮家の長女・承子さま。今後結婚された場合皇室典範の定めに従い皇族の身分を離れるため皇族の数は先細りしていくことになる。一方で皇族が担う公務は多岐にわたる。被災地訪問や式典への出席、国際親善など。皇族の数が減少すれば公務の担い手が不足することや、天皇の国事行為を代行できる皇族がいなくなることも懸念されている。きょうから始まった衆参の議長や与野党の代表者による会議。皇族数確保に向けて検討されている方法の1つは女性皇族が結婚後も皇室に残る案。自民党は「女性皇族の夫や子には皇族の身分を与えない」とする案を支持。立憲民主党は「夫や子にも皇族の身分を与えることも検討すべき」との立場。もう1つ検討されている案が戦後間もなく皇室を離れた旧宮家の男系男子を養子縁組によって皇族に復帰させるというもの。立憲民主党は「平等性の点で憲法に反しないか整合性を検討すべき」としている。額賀議長は「今国会でのとりまとめを目指す」と明言。安定的な皇位継承の在り方を巡る与野党の本格的な協議が始まった。今回、正面から議論されていない課題もある。皇位継承を巡る問題。愛子さまの誕生を受けて小泉政権が女性、女系天皇を容認する報告書をまとめたのは2005年。女性、女系天皇については自民党の保守派が強く反対し、議論は進まず。現在皇位継承資格を持ち次世代を担う男子は秋篠宮家の長男・悠仁さまだけ。今後は州1回のペースで会議を開き、とりまとめに向けた議論を進める。立憲民主党・野田佳彦元総理大臣は「なるべく早く合意できるならいいがそう簡単ではない」、国民民主党・玉木雄一郎代表は「本人たちの意向にも配慮しつつ結婚後も身分を残せる案については今国会で成立させるべき」、日本維新の会・藤田文武幹事長は「主要政党については冷静に議論すれば合意を見いだせる範囲内ではないか」、日本共産党・小池章書記局長は「日本国民の統合の象徴である天皇を男性に限定する合理的理由はない」と述べた。
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