西川では社員の仮眠から睡眠のデータを収集。「ちょっと寝ルーム」を企業に提案する際のデータなどに活用している。さらに睡眠について自前の研究所「日本睡眠科学研究所」も設置し、専門家やほかの企業とも連携しながらさまざまなデータを集めている。寝ているときの姿勢や体温などのデータはトップアスリートが愛用するエアーシリーズのマットレスや枕などの開発に活用。背景にあるのは日本人の睡眠不足や健康意識の向上によってこの分野の市場の急拡大が予想されていること。国際的な調査では日本の睡眠時間は最下位。平均と比べ1時間あまり少ない結果となっている。こうした状況も踏まえて西川の菅野社長は睡眠に関する新たなサービスを近く発表すると明かした。8月、品川駅近くにオープンした9hoursが運営するカプセルホテル。NTTデータも睡眠のデータ収集に強い関心を持っていたが普通の企業ではデータ収集が難しいためホテル事業に参画した。ベッドの上の部分には目の動きや体の動きを動画で記録するカメラやいびきを検知する集音マイク。さらに、マットの下には心拍数などを計測するセンサーを設置している。宿泊者にも後日、いびきの音量や10秒間呼吸が止まった回数などのデータが送られる。NTTデータは、こうして集めた睡眠データを新たなビジネスにつなげたい考え。