- 出演者
- 豊島晋作 相内優香 原田亮介 田中瞳
オープニング映像が流れ、出演者らが挨拶。
ノーベル経済学賞を受賞したのが米国マサチューセッチュ工科大学・ダロンアセモグル教授とサイモンジョンソン教授、シカゴ大学・ジェームスロビンソン教授。植民地化された国の社会制度が国家の反映に果たす役割に関する研究が評価された。国家間の経済格差を縮小することが現代の課題となるなかこれを達成するための社会制度の重要性を実証したという。
過去の受賞者の理論を生かしているのが東京・八王子市。健康を守る検診の呼びかけでノーベル賞理論を使っている。これまで使っていた「今年受診したら来年も送ります」という文言を「今年受診しないと来年は送りません」に変更。この裏にあったのが、2017年にノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学・リチャードセイラー教授たちが研究する行動経済学の「ナッジ理論」。人は必ずしも合理的ではないと、そっと後押しするという意味のナッジにより人々の行動を促すというもの。文言を変えただけのため、予算をかけずに受診率がアップ。病気の早期発見や治療につながり1人あたりの医療費で614万円の削減効果が出ている。渋谷区の喫煙所にある投票箱の形式の吸い殻捨てには「不動産を買うならどっち」などの質問が書いてある。捨てることの動機が生まれたことで地面へのポイ捨てがおよそ9割減った。
ノーベル賞の理論が日本企業の長年の課題を克服したケースも。企業のデジタル化の支援を手がけるスタートアップ、スパイスファクトリーでは女性社員の平均年収が男性社員を3%ほど上回っている。日本全体の男女の賃金格差は21.3%。つまり男性のほうが賃金が多い状況だが、この格差が逆転している形。こうした男女の賃金格差の理由を解き明かし2023年にノーベル経済学賞を受賞したのがハーバード大学・クラウディアゴールディン教授。長時間や深夜の労働が必要な業種では家事の負担などが多くなりがちな女性に比べ男性の賃金が増えることを解明。男女間の公平性をもたらすには柔軟な労働が重要だとしている。スパイスファクトリーではゴールディン教授も提案する柔軟な労働を実際に採用。週4日のリモートワークを推奨している。また、休憩時間も柔軟に設定。コアタイムを午前11時から午後3時としてその間に1時間の休憩がとれる。そして、それ以外の時間には無制限に休憩がとれる。実際に現在、役員も育休をとっていて誰もが使いやすい制度を実現している。
ノーベル経済学賞に米国マサチューセッチュ工科大学・ダロンアセモグル教授とサイモンジョンソン教授、シカゴ大学・ジェームスロビンソン教授が受賞。社会制度や政治体制の違いによって経済の発展が左右されることを分析した。
中国軍は台湾を取り囲む形で軍事演習を実施し、日本時間午後7時、任務の完了を発表した。台湾周辺では過去最多の中国の軍用機が確認され緊張が高まっている。空母・遼寧が台湾包囲を想定した軍事演習に初めて参加。陸海空軍とロケット軍などが台湾を取り囲む形で演習を行ったのに加え、中国海警局も4つの編隊を組み台湾を周回するようにパトロールを実施したもよう。演習の名前は「連合利剣−2024B」。ことし5月、台湾の頼清徳総裁が就任したときの「2024A」に続く大規模演習との位置づけ。台湾国防部は、台湾周辺で中国の軍用機125機が確認されたことについて1日の数としては過去最多だと明らかに。また、「理性のない挑発行為を強く非難する」と表明。頼総統も「中国の軍事演習は地域の平和と安定を破壊するものだ」と非難した。台湾が建国記念日とする双十節で頼総統は、中国が主張する「一つの中国」の原則を認めない立場を強調。これに対し、中国は独立志向を強める頼総統への軍事圧力を強めている。中国軍は日本時間午後7時、今回の軍事演習の終了を発表した。
あす開幕する展示会「シーテック2024」。ソニーのトランプの裏側が透けて見えるカメラはSWIR光という光を使ったイメージセンサーの最新技術。例えば容器を開けずに中身を確認したい場合に使える。村田製作所のブースでは水に入れられたスマートウォッチ操作できる。指圧が検知出来る高感度センサーにより水中でのタッチ検知が可能になっている。
あす開幕する展示会「シーテック2024」。今年、会場で存在感を放っているのがAIをテーマにしたブース。今年、パナソニックが発表したAI冷蔵庫。上部のカメラで冷蔵庫の棚の中を撮影し機械学習したAIで分析。野菜の種類を瞬時に特定する。現在、AIで認識できるのは野菜のみだが、パナソニックは今後、肉など別の食材にも広げていきたい考え。音響機器などを手がけるJVCケンウッドでは未来の音楽制作を体験できる展示が。脳波を検知する機械を付け、AIが現在の感情に合わせた映像や音楽を自動で生成する。東京芸術大学や森永製菓と共同で五感とAIを使った音楽制作の研究を進めている。富士通のブースではAIが体の使い方を分析してプロの選手と比較したアドバイスをくれる。町工場などの職人が持つ技術の継承などにも生かせる。
米国・バイデン大統領は13日の声明で被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞の受賞決定に祝意を示した。被団協が「核兵器の破滅的な被害について証言を重ねてきた」と指摘し、「悲劇に立ち向かう決意と強靭さを体現している」と称賛した。そのうえで、「核兵器なき世界の実現に向けて前進し続けなければならない」と訴えた。
イーロンマスク氏が設立した米国の宇宙企業、スペースXが13日、新型宇宙船「スターシップ」の無人飛行試験を行った。打ち上げに使った大型のロケットを上空で宇宙船から分離させて出発地点に戻し、発射台の柱に備えた箸のような設備で挟んでキャッチすることに初めて成功した。機体を再利用し、コストの削減を目指す。
中国政府が発表した、9月の貿易統計によると輸出は1年前に比べて2.4%増えた3037億ドルだった。6ヶ月連続でプラスとなったが伸び率は前の月より鈍化した。中国は内需の不振が続く中で輸出への依存度を強めていて成長の下押し要因になる可能性もある。
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- 中華人民共和国海関総署
中国の9月の輸出は市場予想を大きく下回る2.4%増にとどまった。消費は低迷していて、不動産不況も続いている。中国の実質成長率予測。24年7月〜9月(前年比)4.6%、2024年4.8%、2025年4.5%。
テーマ「感覚過敏」。聴覚や触覚などが敏感になり、日常生活に支障をきたすような症状をいう。こうした症状を持つ人は45万人を超えるとの推計もあるなか、刺激に配慮した取り組みを大手企業が加速させている。
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- 感覚過敏
感覚過敏研究所・加藤路瑛所長は嗅覚や聴覚などがとても敏感で日常生活に支障をきたしてしまう「感覚過敏」という症状に悩まされている。同じ悩みを持つ人にも社会生活をあきらめてほしくないと考え、13歳のときに会社を設立した。肌に触れない扇子型のマスクや刺激を避ける簡易個室の商品を販売している。肌に触れる部分の刺激を減らす衣類は着心地がいいことから大手企業も注目している。ユニクロは7月、縫い目の少ない女性用下着を発売。無印良品も脇に縫い目のないパジャマを販売している。加藤さんたちは感覚過敏の人向けに開発したが、それ以外の人にも着心地がいいと好評で3ヶ月で60着ほど販売した。
テーマ「感覚過敏」。聴覚や嗅覚などが、とても敏感で生活に支障をきたしてしまう感覚過敏。企業も対応を進めている。神奈川県内の家電量販店。火曜日の開店直後、真っ暗なテレビに、薄暗い照明。店員はお辞儀をするだけで声を出しての挨拶はしない。しかし1時間後には照明を点灯。テレビやタブレットの電源を入れいつもの家電量販店の姿が戻ってきた。感覚過敏の人が安心して買い物するためのクワイエットアワーの取り組み。ヤマダデンキは今年2月から一部の店舗で月に2回、開店からの1時間実施している。感覚過敏ではない客からも好評で全店舗に拡大することも検討している。
テーマ「感覚過敏」。デザイン会社の乃村工藝社が製作するオブジェは11月に都内のスタジアムにつくるセンサリールームに設置する予定。センサリールームとは大きな歓声やまぶしい光、人ごみが苦手な人でも観戦できるようにする施設。感覚過敏を持つ子どもの遊具にしたいと考えていた。ほかにも飛び跳ねられるクッションや、光で遊べるテーブルといった遊具を準備している。苦手な感覚を避けることが多い感覚過敏の子どもでも好きな感覚を見つけ、心を落ち着かせるための仕掛け。乃村工藝社はセンサリールームは感覚過敏の症状を持つ人だけではなく、外出時にストレスのかかる高齢者や子連れの人たちにも需要があるとみている。
経済情報を紹介。
不動産サービスを提供する大手CBREのオフィスの一角に設置された仮眠室「ちょっと寝ルーム」。傾斜をつけたベッドと音楽や照明で仮眠ができる部屋になっている。CBREは今年、オフィスを改修したのに合わせて導入した。開発したのは、寝具メーカーの西川。
西川では社員の仮眠から睡眠のデータを収集。「ちょっと寝ルーム」を企業に提案する際のデータなどに活用している。さらに睡眠について自前の研究所「日本睡眠科学研究所」も設置し、専門家やほかの企業とも連携しながらさまざまなデータを集めている。寝ているときの姿勢や体温などのデータはトップアスリートが愛用するエアーシリーズのマットレスや枕などの開発に活用。背景にあるのは日本人の睡眠不足や健康意識の向上によってこの分野の市場の急拡大が予想されていること。国際的な調査では日本の睡眠時間は最下位。平均と比べ1時間あまり少ない結果となっている。こうした状況も踏まえて西川の菅野社長は睡眠に関する新たなサービスを近く発表すると明かした。8月、品川駅近くにオープンした9hoursが運営するカプセルホテル。NTTデータも睡眠のデータ収集に強い関心を持っていたが普通の企業ではデータ収集が難しいためホテル事業に参画した。ベッドの上の部分には目の動きや体の動きを動画で記録するカメラやいびきを検知する集音マイク。さらに、マットの下には心拍数などを計測するセンサーを設置している。宿泊者にも後日、いびきの音量や10秒間呼吸が止まった回数などのデータが送られる。NTTデータは、こうして集めた睡眠データを新たなビジネスにつなげたい考え。