石破総理大臣はあす、衆参両院の本会議で所信表明演説を行う。この中では、経済政策について“日本の経済を守り、国民生活を守り抜く”として物価上昇を上回る賃上げの実現に決意を示すことにしている。その上で、最低賃金を2020年代に全国平均で1500円まで引き上げることを目指す考えを改めて明らかにする。そして、賃上げと投資がけん引する成長型の経済の実現を図るため、早急に経済対策を策定し、当面の対応として物価高の影響を特に受ける低所得世帯への支援などを進めるとしている。一方、急速に進む人口減少については、“国の根幹に関わる課題で「静かな有事」だ”と指摘し、子育て支援のため、短時間勤務の活用や勤務間インターバル制度の導入促進など、働き方改革を推進する考えも表明することにしている。また、エネルギー政策を巡っては、脱炭素化を進めながらエネルギー自給率も高めるため、安全を大前提として原発を利活用するとしている。このほか、総合的な「幸福度満足度」の指標を策定し、一人一人が豊かで幸せな社会の構築を目指すことを打ち出す見通し。