石破総理はASEANの関連首脳会議に参加した。韓国・尹錫悦大統領との日韓首脳会談や中国・李強首相との日中首相会談にも臨んだ。慶応義塾大学・細谷雄一教授によると、ASEANは巨大な経済圏かつ安全保障上の要衝であり、日本にとって極めて重要だという。注目されたのは日中首脳会談で、石破総理は中国軍機の領空侵犯や中国海軍の空母・遼寧が日本の接続水域に侵入したことに対して深刻な懸念を表明した。また深圳の日本人学校の児童が襲われて死亡した事件などについて事実解明や日本人の安全確保を要求したという。この石破総理の要求に対し、中国から回答はほとんど得られなかった。中国は経済状況の悪化など国内に問題を抱えており、日本に弱みを見せたくなかったと細谷教授は指摘している。日本としては来月の国際会議で習近平国家主席との日中首脳会談の実現を目指している。中国側も日本との関係改善を望んでいるというが、米中対立の中で改善はあまり期待できないとされている。