日本テレビ政治部・森美華の解説。防災庁の設置は石破首相が力を入れて打ち出した政策。「本気の事前防災」を掲げ、災害発生時の「司令塔の機能」を担うことを目指している。これまでは災害発生時、内閣府が担当していたが、現在の防災担当部署は各省庁の出向者で構成されているため、2年ほどで職員は帰任してしまう。その中で、経験や知識の蓄積と伝承ができているのか、現在の体制では災害発生後には対応にかかりきりになり、事前防災の取り組みも中断してしまうことなどから、石破首相は防災庁の必要性を訴えていた。自民党内からは「現在の防災担当の機能を強化すべき」「屋上屋」との批判もある。石破首相は「平時から不断に万全の備えを行うため」として、防災庁の設置に向けて動き出した。事前防災の強化、災害発生を想定し被害を軽減するための対策。1・インフラ強化、2・避難生活の環境改善、ベッドや生活空間の仕切りなど、発災直後に使えるよう備えておくこと、キッチンカーやトイレトレーラーなどをいざという時に使えるよう事前にデータベース化するなどの取り組みが進んでいる。先週、都内で防災庁設置準備アドバイザー会議の初会合が行われた。今後のスケジュールを紹介。2027年3月までに防災庁設置を目指す。事前防災は政府の役割も大きいが、一人ひとりの日頃の準備も重要。