今月7日夜、石破総理は高額療養費制度の見直し全体について実施を見合わせる決断をし、今年秋までに改めて方針を検討・決定するとした。この高額療養費を巡っては3度修正を行っている。最初の修正では「長期治療が必要な人の負担を据え置く」と伝達し、2度目は「来年・再来年の引き上げを再検討」と伝達。この2つは衆議院の予算審議期間中に行われた。3度目は「今年8月の引き上げを見送り」と参議院の予算審議期間中に行われた。高額療養費制度は手術や治療で高額となった場合に自己負担額を抑えてくれる制度で、医療のセーフティネットと言われている。高額療養費制度見直しの狙いについて1月29日に石破総理は「高齢化や高額薬剤の急速な普及、総額が年々増している。現役世代を中心に保険料負担が大きな課題になっている。制度のセーフティネットの役割を維持しつつ、現役世代の負担の抑制につなげるために見直しをする」としていた。政府の当初案では今年8月・来年8月・再来年8月と段階的に引き上げ、年収1000万円の人なら再来年には5万1330円負担増とする予定だった。
水戸部ゆうこさんは7年前に肺腺がんのステージ4と診断され、手術や放射線治療が困難な状況にあり、分子標的薬に望みを託した。この治療では1錠2万円の薬を毎日飲まなければならず、現在年間の薬代として720万円かかっているが、高額療養費制度を利用することで自己負担は50〜60万円に抑えられている。水戸部さんは今回の見送りについて「一旦はホッとできるが手放しでは喜べない。すごく振り回されて患者からしたら精神状態がジェットコースターのようだった」などと話した。再検討の期限については「最低1年かけて、患者・当事者・専門家を交えて丁寧に協議を重ねてほしい」などと話した。本並氏は「制度の持続可能性のために目の前の患者の命が奪われて良いのかという問題は続くと思う」などと話した。田崎氏は「このまま見直しを実施すると参院選で負けるという恐怖感が与党内にもあった」などと話した。
水戸部ゆうこさんは7年前に肺腺がんのステージ4と診断され、手術や放射線治療が困難な状況にあり、分子標的薬に望みを託した。この治療では1錠2万円の薬を毎日飲まなければならず、現在年間の薬代として720万円かかっているが、高額療養費制度を利用することで自己負担は50〜60万円に抑えられている。水戸部さんは今回の見送りについて「一旦はホッとできるが手放しでは喜べない。すごく振り回されて患者からしたら精神状態がジェットコースターのようだった」などと話した。再検討の期限については「最低1年かけて、患者・当事者・専門家を交えて丁寧に協議を重ねてほしい」などと話した。本並氏は「制度の持続可能性のために目の前の患者の命が奪われて良いのかという問題は続くと思う」などと話した。田崎氏は「このまま見直しを実施すると参院選で負けるという恐怖感が与党内にもあった」などと話した。