神奈川県の活火山、箱根山は周辺に全国有数の温泉地が広がり多くの観光客が訪れますが2015年には大涌谷でごく小規模な噴火が発生し、一時、噴火警戒レベルが入山規制を示すレベル3に引き上げられた。噴火から10年。現在の噴火警戒レベルは活火山であることに留意を示すレベル1だが、観光客などの安全対策を一段と高めようときょう、新たな避難計画が公表された。箱根町や有識者などで作る箱根山火山防災協議会がきょう、新たな避難計画を公表した。まず、想定火口域は従来、大涌谷を中心とするだ円形だったが最新の測量データなどに基づいて北西方向に延び赤い線の範囲に見直した。これを受けて避難の在り方を修正した。例えば、大きな噴石が飛来するおそれがあるとして噴火警戒レベル3で避難が必要な地域には姥子地区の一部が新たに加えられた。また噴火警戒レベルが4以上に引き上げられた場合の避難対象エリアは想定火口域を起点に1100メートル余りから最大およそ1700メートルの範囲とした。避難が必要な人数は観光客を含め最大およそ1万3000人と想定されている。2015年のごく小規模な噴火をきっかけに地元では観光客などの安全対策を進めてきた。強羅地区では観光協会などが独自の防災マップを作っているが外国人観光客の増加などを背景に新たな宿泊施設が複数開業予定の中、マップの見直しなどに取り組みたいとしている。箱根強羅観光協会・田村洋一会長は、いちばんの弱者は誰かを常に頭において考えなければいけないと話した。
住所: 神奈川県横浜市中区日本大通1