都営地下鉄のすべての駅でホームドアの設置が完了した。車両には二次元コードが貼られ、複数のカメラで読み取ることでホームドアの開閉と連動させている。車両の回収にかかる費用は二次元コードの印刷と貼り付けのみで、約270万円。車両にセンサーを搭載するといった従来の想定よりも約740分の1にまで抑えられた。国土交通省によると、令和4年度に視覚障害者が駅のホームから転落した事故は60件にのぼる。5月にパラ陸上の世界選手権を控える神戸市の会場周辺の市営地下鉄ではバリアフリー化が進められ、競技場の最寄り駅を通る路線でホームドアも設置。今後は別の路線でもホームドアを設置する方針だが、2次元コードの利用も検討しているという。1日の利用者が10万人以上にのぼる駅ではホームドアの設置が国土交通省の目標の47%となっている。工事の時間の確保の難しさ、駅の構造がホームドアの重さに耐えられないといった事情がある。