座面に仕切りのあるベンチは、福岡市内では2016年度から650脚以上設置されている。博多駅の近くに設置されているベンチの紹介。ベンチには「ユニバーサル都市福岡」と書かれたプレートが貼られている。こうしたベンチは「高齢者などが立ち上がるのに便利だ」という声がある一方、路上生活者いわゆるホームレスの人たちを寄せ付けないようにしているのではないかと長年議論が続いている。30年前に登録された「背もたれ付ベンチ」というタイトルの実用新案の書類の紹介。ベンチの座面のしきりは、ホームレスの人たちを排除する目的で考案されたものだった。福岡市地域福祉課・久田惣介課長は「そこまでの経緯は存じ上げない。多くの市民の意見は休憩できる場所が増えてよかったという好意的なものだ」とコメント。九州大学大学院・尾方義人教授は「行政は本当に福祉のために必要だったのか、正しく伝えて議論する必要がある」とコメント。認定NPO法人・奥田知志理事長は、「仕切りがなかったベンチはホームレスと支援員の出会いの場だった。それが無くなれば支える福祉ができなくなる」と指摘している。