福岡厚生労働大臣はきのう、がん患者らの団体などの代表者と面会、高額療養費制度のひと月あたりの負担の上限額をことし8月から段階的に引き上げる方針を一部修正して、長期的に治療を続ける患者についてはいまの金額のまま据え置くことを伝えた。がん患者らが直近の12か月に3回以上制度を利用すると4回目からは負担が軽減する「多数回該当」の上限額を今のまま据え置くとのこと。福岡厚生労働相は「特に長期にわたって療養を続けている人々が今回の見直しに対し大変不安を感じている。そうした方々の思いに最大限寄り添う必要がある」と話した。公明党・斉藤代表は「妥当な修正内容。患者団体の意見を聞きながら修正していく」と話した。一方、患者団体は今回の修正を評価しつつも制度全体の上限額の引き揚げを凍結するよう求めている。政府としては高齢化などで高額療養費の支給額は増えていて、制度維持には引き上げが必要だとして、一部の修正で理解を得られるよう患者団体などに丁寧に説明していく方針。