福島第一原子力発電所にたまる処理水の海への放出が始まってからきょうで半年。汚染水を処理する過程ではトラブルが相次いでいて、東京電力の安全管理に地元などから厳しい目が向けられている。これまでに3回の放出が行われた。東京電力や国などは、原発周辺で海水を採取しトリチウムの濃度を分析していて、これまでで最大の値は1リットルあたり22ベクレルと、東京電力が自主的に放出の停止を判断する基準の700ベクレルやWHOが定める飲料水の基準1万ベクレルを、大きく下回る。去年10月に放射性物質を含む廃液を浴びた作業員が一時入院。今月7日にも浄化装置から放射性物質を含む水が漏れ出した。地元からは不安や疑念の声が上がっている。処理水の海への放出に反発する中国政府は、日本産水産物の輸入停止措置は、半年たったいまも続ける。処理水を核汚染水と呼ぶ。日本政府が求める規制の即時撤廃の姿勢は見せていない。中国国内では、日本産海産物の輸入再開に期待を寄せる声もある。日本の海鮮料理を提供する居酒屋は、中国政府の輸入停止措置を受け、日本産以外の水産物に切り替えたという。日本の本場の海鮮が食べたいという客もいる。去年9月以降、中国向けの水産物は、食用ではない品目の輸出にとどまり、中国向けの水産物の輸出額は、前の年より29パーセント減っている。日本の水産事業者にとっては、中国に代わる輸出先や新たな販売先の確保が課題となっている。日本政府は海外からのバイヤーを招くなど、新しい市場の開拓を支援するという。
住所: 福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22
URL: http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2014/2014-j.html
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