続いては、「東日本大震災14年 つなぐ、つながる」というコーナー。今回のテーマは、「「約束を反故にしないで」どこへ?見えぬ「除染土」の行方」。先月、福島県・大熊町で、除染土の中間貯蔵施設を取材した。除染土とは、原発事故に伴う除染で出た土。その中間貯蔵施設に、松永秀篤さんという72歳の男性がいた。松永さんは東日本大震災で、自宅を津波で流された。松永さんはこの土地を所有していたが、8年前、この土地を除染土の中間貯蔵施設にする為に売却した。中間貯蔵施設に保管されている除染土は、東京ドーム約11杯分。2045年までに福島県外で最終処分すると、法律で規定されている。しかし、県外の最終処分場の選定は進んでいない。国は、最終処分する除染土の量を減らす為に、公共事業などに再利用する方針。2022年には東京・新宿区で、除染土を使用した花壇造成の実証実験が行われた。しかし新宿区では、放射性物質に対する抗議が行われて、福島県外での実証実験は頓挫した。福島県・双葉町の伊澤史朗町長は、「理解が広まっていない事に危機感を抱いている。まず福島県内での再生利用に努める事が、県外での理解醸成に繋がる」等と話した。県外処分の期限まで、あと20年となっている。松永さんは、「大熊町、双葉町で最終処分場になってくれませんか、だけは勘弁してね」等と話した。
住所: 福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22
URL: http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2014/2014-j.html
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