福島第一原発の1号機から3号機には事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混ざり合った核燃料デブリが約880トンあると推定され、東京電力は今月15日に2回目の試験的な取り出しに着手した。17日には2号機の格納容器内部の装置先端で数グラム程度とみられるデブリ1粒を掴み、きのう、デブリを掴んだ状態のまま装置を格納容器の外に出したという。東京電力はデブリの放射線量を測定し、作業員の安全を確保するための基準を下回れば、あす以降、運搬用容器に収納する予定。核燃料デブリは極めて強い放射線を出し続け、容易に近付けないことから、取り出しは「廃炉最大の難関」。試験的な取り出しに成功すれば去年11月以来2回目。