日銀の金融政策の決定に関わる中川順子審議委員が、きょう、秋田市で講演し、今後のさらなる利上げについて、金融市場の変化による影響を評価したうえで判断する必要があるという考えを示した。この中で中川委員は、今後の金融政策について、現在の実質金利が極めて低い水準にあることを踏まえると、先行き、日銀の経済、物価の見通しが実現していくとすれば、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えていると述べ、経済、物価の状況を見てさらなる利上げを検討すべきだという認識を示した。ただ先月、株価が記録的な下落となるなど、金融市場で不安定な動きが続いていることを踏まえ、利上げの検討にあたっては、金融市場の変化が企業の資金調達の動きに与える影響などを評価したうえで判断する必要があるという考えを示した。