自らの後任を決める来月の自民党総裁選挙をめぐって、岸田総理大臣はきのう、各閣僚に対し、「立候補する場合には気兼ねなく堂々と論戦に臨んでほしい」と伝えた。現職の閣僚からは発言が相次いだ。河野デジタル相は「いつかこの経験を生かせる日が来ればと思っている」、高市経済安保相は「仲間たちと一緒に力を合わせて、この日本列島を強く豊かにして次の世代に引き渡す使命を私たちは負っている」、齋藤経済産業相は「“あなたしかいない”みたいな連絡が数多く寄せられた」と述べた。また石破元幹事長は20人の推薦人の確保について“「よしやろう」と言ってくれる人は目処はつきつつある”と述べた。世代交代を求める中堅若手議員の間では、閣僚経験のある小林鷹之氏の擁立に向けた協議を重ねるなど動きが活発になっている。さらに、茂木幹事長も立候補に意欲をにじませているほか、小泉進次郎氏や野田聖子氏の名前も挙がっていて、今後、立候補に必要な20人の推薦人を確保する働きかけなどが激しくなる見通し。一方、立憲民主党の代表選挙も来月7日告示、23日投開票の日程で行われ、枝野前代表が来週21日に立候補の記者会見を行うことを明らかにしている。近藤昭一衆議院議員が代表のリベラル系議員でつくる党内最大グループは、来週19日に枝野氏の支援をめぐって意見を交わすことにしている。また、現職の泉代表も再選を目指して立候補の意向を固めていて、泉氏に近い議員らが支援の働きかけを続けているほか、野田元総理大臣の立候補に期待する声が出ている。