高額療養費制度の焦点になってきたひとつき当たりの負担上限額の引き上げについて。今年8月からは予定どおり年収に応じて引き上げとなる。例えば年収370万円〜770万円では今より8000円余の引き上げ。今日、改めて検討するとしたのが来年8月以降の制度のあり方。政府は来年から再来年にかけて年収の区分をさらに細かくして段階的に上限額を引き上げるとしていた。例えば年収370万円〜770万円の区分は3つの区分に分けて年収650万円〜770万円の場合は最終的に5万8000円程度引き上げとなる予定だった。石破総理大臣は来年8月以降の制度のあり方について改めて検討し今年秋までに決定する方針を示した。高齢化などによってこの医療保険の財政が悪化しているので経済や物価の動向を踏まえた今年8月からのこの引き上げはやむをえないと判断したと見られる。ただ患者団体や立憲民主党の主張を受けて来年8月以降のあり方については一旦、時間を取って留保した形。どう当事者に寄り添いながら持続可能な制度とするのか、これからも考えていく必要がある。