続いて気になったのは、「小春軒」という洋食店。営業中は常連さんでいつも賑わう老舗で、創業は明治45年。ディナーの準備中にお邪魔する。関東大震災も第二次世界大戦も経験した歴史あるお店。内閣総理大臣も務めた山縣有朋の専属シェフだった初代から始まり、気どらず美味くを信念に代々受け継がれてきた。息子さんも大好きな父親の味で立派に成長。明治から令和まで受け継がれてきた料理を注文。注文したのは、入り口で気になっていた「小春軒特製カツ丼」。一般的な卵でとじたものとはまるで違う見た目。デミグラスソース入った特製タレを一口カツに染み込ませ、カツ・目玉焼き・野菜の順に盛られた特製カツ丼。初代のレシピを再現して作っているそうだ。人生一番は、親子3代でお店に立てたこと。口では語らず背中で味を継承。小春軒の人生一番は、110年受け継がれた大好きな父の味。