山口・岩国市を代表する観光地「錦帯橋」。「錦帯橋」は江戸時代の工法で作られたアーチ状の美しい橋で国の名勝にも指定されている。1673年に建造され今月1日に創建から350年を迎えた。錦帯橋の世界文化遺産への登録を目指している岩国市では大勢の市民が記念の日を祝った。今月1日に開かれた催しでは人文字で“KIN TAI KYO の日”とつくられるなどし、吉川家の鉄砲隊を再現、子どもたちは5分の1サイズの橋の模型作りを行うなどした。なぜ錦帯橋は造られたのか?専門家は川を隔てた役所に通う武士のためだと指摘する。当時の悩みは川が増水するたびに橋が流されるということ。そこでアイデアを得たとされるのがある書物の写し。島と島の間に石橋のアーチ橋がある書物をみて、当時の領主が島の代わりに橋脚を築くことをひらめき錦帯橋が完成したという。完成翌年に一度は流されたがその後270年以上流されずに岩国の生活を支えた。しかし戦後になり昭和25年のキジア台風で橋は流されてしまう。再建はコンクリートづくりでという意見もあったが、地元の熱意で創建当時の木造で再建された。50年前に錦帯橋が創建300年の際に岩国青年会議所の理事をしていた西村さんは、50年前のイベントで資料や写真などを封じ込めたタイムカプセルの開封があり、今回の350年の記念を楽しみにしていた。催しではタイムカプセルがオープンされ、当時のポスターや写真などがキレイな状態で見ることができた。今の青年会議所のメンバーは創建400年に向け新たな資料をタイムカプセルに封印し思いをつないだ。地元では錦帯橋の世界文化遺産への登録を目指しており、岩国市は8月から先月にかけオーストラリアで開催された世界文化遺産登録の審査などを行うイコモスのシンポジウムでPRを初めて行い、来月には海外の専門家を交え国際的観点から錦帯橋の魅力などについて語るシンポジウムを開く。市はこうした活動からまずは国の世界遺産暫定一覧表への記載を目的としている。