昭和48年、大阪でのトイレットペーパー買い占め騒動をきっかけに、日本全国で日用品買い占めパニックが起きた。不安感が人々を買い占めに走らせ、日本中の小売店の店頭から洗剤・砂糖・塩・醤油などが消え、数年で価格も大幅に上昇した。昭和48年の第4次中東戦争をきっかけに、国際原油価格は約4倍に高騰。昭和41年、1Lあたり約51円だったガソリンはオイルショック後の昭和50年、100円台を突破し約112円に。それでも人々はガソリンを求め、スタンドには途切れることのない長蛇の列が。狂乱物価と呼ばれた急激な物価上昇は経済活動にブレーキをかけ、高度経済成長期は終演。日本経済は戦後初のマイナス成長となった。街ではエレベーター・エスカレーターは休止状態。冷暖房の設定温度調整などが呼びかけられ、テレビの深夜放送中止も実施された。また、節電のため繁華街のネオンサインも消灯。高速道路でも照明の減光が行われ、走行の注意が促されるという事態となった。さらに高速道路での低速運転や日曜日のドライブ自粛も余儀なくされた。
住所: 東京都新宿区若松町19-1