去年一年間の消費者物価指数は前年比3.1%上昇。41年ぶりの歴史的な伸び率。3万2000品目以上値上げされた食品に加え、インバウンド需要増加や人手不足を背景に、宿泊料やタクシー料金などサービス価格も上昇した。ただ賃金から物価上昇分を差し引いた実質賃金は20か月連続マイナス。日銀がマイナス金利政策解除にあたり重視しているのも企業の賃上げ。来週、日本マクドナルドは原材料費に加え、人件費増加を理由に2022年以降4回目の値上げをする。企業は値上げを進めるなどして、物価高を超える賃上げに踏み切るかどうか。多くの企業は来年度の賃上げ率をもうすぐ始まる春闘で決めるため、この数ヶ月が日本経済の未来を左右する分岐点となる。