電話番号を変えずに通信事業者を双方向に変更できる「番号ポータビリティー」が、来月から固定電話でも始まる。固定電話の番号ポータビリティーは2001年に始まったが、NTT東日本と西日本からほかの通信事業者に変更する場合に限って行われている。このほど固定電話サービスを提供する事業者18社の間でシステムの改修などが行われ、来月から携帯電話と同じように双方向での番号ポータビリティーができるようになる。総務省は「利用者にとって番号を変えることなく割安なサービスに乗り換えることができるようになるほか、事業者の間の公正な競争を促すことにもつながる」としている。実施に合わせて総務省は事業者向けの指針の案をまとめ、利用者が他社に移ることを引き止めることや、他社に移る際の手数料などを不当に高額に設定することなどを禁止する方向で検討している。一方、一部の地域では他社への移行に制約があるケースもあるということで、各社は利用者に対してホームページなどで情報を確認してほしいとしている。