自民党総裁選挙。候補者として10人を超える議員の名前が挙がる異例の展開となる中、きょう初めて立候補が表明された。立候補を表明したのは自民党・小林鷹之前経済安保担当大臣。40代の議員が総裁選挙に立候補するのは15年ぶり。小林前経済安保大臣は会見で「自民党が本気で変わろうとする象徴になる」と意欲を示した。旧二階派出身の小林前経済安保大臣は総裁選挙に初めての挑戦。政治とカネの問題で失った国民の信頼を取り戻すため、政治改革と党改革に取り組む考えを示した。立候補を表明した小林前経済安保大臣は、衆議院千葉2区選出の当選4回で49歳。東京大学卒業後の1999年、当時の大蔵省に入省。米国・ワシントンの日本大使館に出向していた際に、日本の存在感の低下に危機感を覚え、政治の世界に飛び込むことを決意。2012年の衆議院選挙で初当選。3年前に岸田内閣が発足した際に当選3回で経済安全保障担当大臣に抜てきされ初入閣。保守的な政治信条を持ち、経済と安全保障を車の両輪として国力を上げることが大切だと訴えている。名前にちなんで「コバホーク」とも呼ばれる。祭りでみこしを担ぐ御輿渡御も生きがい。Xよりの映像。40代の議員の立候補は15年ぶり。これについて、自民党・小林鷹之前経済安保大臣は「G7議長国、イタリア・メローニ首相は47歳、フランス・マクロン大統領は46歳、カナダ・トルドー首相は52歳、私がG7にいっても、もはや若すぎるということはない」と述べた。会見には20人を超える議員が同席。中堅若手が中心で、複数の旧派閥から支援が集まっている。小林前経済安保大臣は「自民党は生まれ変わることを証明したい。脱派閥選挙を総裁選で徹底する」と述べた。これまでに10人を超える議員の名前が挙がっている自民党総裁選挙。来月12日に告示、27日に投開票を行う方向で調整に入った。立候補表明した小林と同じ40代の自民党・小泉進次郎元環境大臣は、総理大臣官邸で開かれた循環経済の推進に向けた会議に出席したあと、岸田総理大臣と執務室で個別に面会。総裁選挙でのみずからの対応について「総理官邸だから触れるのは適切ではない。控えたい」と述べた。自民党・石破茂元幹事長は、推薦人20人を確保できるメドが立ったことを明らかにし、「今週中に記者会見して立候補を表明したい」という考えを示した。齋藤経済産業相は「“期待している”という声がやむことがないので、しっかり受け止めたい」と述べ、立候補への意欲をにじませた。自民党・加藤勝信元官房長官、上川陽子外相、河野太郎デジタル相、小林鷹之前経済安保相、高市早苗経済安保相、野田聖子元総務相、林芳正官房長官、茂木敏充幹事長の映像。今回の自民党総裁選。同じ派閥出身の複数の議員が立候補を目指すケースも。上川外相は、同じ旧岸田派出身の林官房長官が意欲を示していることについて「派閥は存在しないので、派閥という枠組みで考えていないと明確に申し上げたい」と述べた。また旧茂木派では、加藤元官房長官と茂木幹事長が立候補に意欲をにじませている。このほか、現職の閣僚である河野デジタル相や高市経済安全保障担当相は、立候補に意欲を示している。総裁選挙が自身を含め10人を超える名前が挙がる異例の展開。野田聖子元総務相は「派閥という圧力に多くの有能な人たちが手をあげたくても挙げられなかった。不自然な状況だったと改めて気づかせてもらった」と語った。立候補表明で自民党総裁選が動きだした。きょう表明した小林鷹之前経済安保相としては、先手必勝で早期に名乗りを上げることで、不足していると指摘される知名度を上げて、支持の拡大につなげたいねらいがあると見られる。総裁選挙は、ほとんどの派閥が解散を決め、派閥による締めつけがなくなったこともあり、立候補しやすい環境になっているという見方もある。これまでに10人を超える名前が挙がり、乱立する可能性があるが、国会議員20人の推薦人を集めなければ立候補することはできない。自民党の国会議員は、360人余りで、立候補を目指す議員が多くなればなるほど、推薦人の争奪戦が過熱しているのが実態。このうち何人が実際に立候補できるのか、構図がどうなるのかが当面の焦点となる。
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