連日の猛暑を受け、都内の青果店では、ほうれん草などの野菜の価格が約2倍になっている。7月に入ってからの猛暑を受け、葉物野菜などを中心に流通量が減少。果物は気温が高くなると、糖度が高いものほど傷むのが早く、現在出回っている桃は、糖度の低いものが中心だという。去年の猛暑の影響を受け、品薄状態が続くコメ。都内のスーパーでは25日から、一人1点までというコメの購入制限をかけ始めた。スーパーでは他にも、「ライフ」が一家族2点までと23日からした他、「オーケーストア」が一家族10キロまでなどとするなど、購入制限が広がっている。去年の猛暑の影響でコメが白濁したり割れたりと品質が悪化。その結果、コメの流通量が減少した。品薄によって、コメの価格も高騰。JAグループなどが業者に卸す際の相対取引価格は、6月に約11年ぶりの高値をつけた。都内のスーパーでも店頭価格が、春に比べ1割から2割上がったという。品薄の状況は新米が収穫される9月頃まで続くというが、社長は高値のまま推移するだろうと予測している。コメの生産量の減少が懸念される中、それを克服しようとする動きも。茨城・坂東市「ソメノグリーンファーム」。創業から23年間、主にコシヒカリの栽培をしてきた。例年収穫するコメの9割が最高級の1等米だったが、去年は猛暑の影響でわずか4割程に留まったという。こうした状況を改善できないかと、今年あるコメの生産に力を入れた。6年前に作られた新たな品種「にじのきらめき」。暑さに強い品種で、猛暑を経てもコメが白く濁ったり、割れたりすることが少ないのが特徴。実際に去年、「にじのきらめき」は収穫したほぼ全てが1等米だった。こうした暑さに強い品種の生産は全国で増え続けていて、作付け面積は、10年前に比べ3倍にもなっている(出所・農林水産省)。ソメノグリーンファームでも「にじのきらめき」の作付面積を去年の倍に拡大。今年の売れ行きによって更なる生産の拡大も視野に入れているという。社長は「これだけ暑いと品質の低下は我々にはどうにもできない。リスク回避のため何種類か作っていくしかない」と話した。