中国では去年、当時の秦剛外相、李尚福国防相が相次いで解任される事態があった。今回、魏鳳和氏の失脚も濃厚になったとみられている。中国はおとといまで春節の大型連休だった。中国共産党ではこの連休に入る前に、習近平国家主席ら党幹部らが手分けして引退した党幹部・政府高官を慰問するという恒例行事がある。この際に国営メディアは慰問を受けた人の名簿を公表するが魏鳳和氏の名前がなかった。ロケット軍は習氏肝入りで2015年に創設された組織で、核・ミサイルの管理・運用を担っている。魏鳳和氏はこの初代トップを務めていたが、ロケット軍は去年高官の更迭が相次いで明らかになっている。魏鳳和氏の後任だった李尚福氏は装備を担当する部署のトップだった。このことからミサイルなど軍の装備の調達を巡る大規模汚職があったのではないかとみられている。中国では春節開けに全国人民代表大会を迎える。今月は来月5日から開かれる。現在中国は経済が厳しいと伝えられているが、その原因は不動産市場の低迷でそのきっかけは習政権が導入した規制強化。宮内篤志は「習主席の政権運営に対する先行きの不透明感は簡単に払拭できるものではなさそう」とコメントした。