ロシアのプーチン大統領が5期目の就任式に臨み、ウクライナ侵攻の正当性を改めて強調した。その一方で、西側諸国とも話し合う用意がある、西側諸国が我々と協力するか、それとも我々と戦うかは西側諸国しだいであると述べた。プーチン大統領は3月の大統領選挙で87%という過去最高の得票率だったことなどにも自信を深めていると見られる。プーチン大統領は4年前に憲法を改正していて事実上、終身大統領として83歳まであと12年間権力の座にとどまることもできるようになっている。反政府的な動きなどは力で抑え込んでいるが、不安材料が無いわけではない。反プーチンの急先鋒、ナワリヌイ陣営の動きは封じ込めた形。しかし、大統領選で立候補が認められなかったドゥンツォワ氏が新たに政党を立ち上げるなど反プーチンの芽になりかねない動きが出ている。一方で、ウクライナへの軍事作戦のための兵士集めによる労働力不足や予算が国防費につぎ込まれ、地域開発や医療などには回らず、国民生活を圧迫しているとの不満はくすぶっている。こうした中でプーチン大統領は長期戦を続けるために友好国との関係をさらに強化すると見られる。今月に北京で会う中国の習近平国家主席、そして時期はまだ未確定だが北朝鮮も訪れてキムジョンウン総書記とも会って関係を確認する方針。