京都・鴨川の小川通りは名水で知られ、表千家と裏千家が位置している。表千家の大門は紀州徳川家から拝領したものとなっていて、表千家は千利休を祖とし裏千家・武者小路千家の本家となっている。中潜りと呼ばれる門は俗世間とわび茶の世界を区切るものなのだと言い、新年の儀式が行われた残月亭は秀吉が利休屋敷から残月を眺めたことが由来となっている。表千家の朝は玄関と呼ばれ名前の通り玄関で寝泊まりする内弟子による掃除から行われ、家元の厳しい目にかなったものだけが入門を許される。朝食までに来客用の煙草盆をととのえるなどの雑事を通して茶の修行をしながら育っていく。煙草の火を付けやすいように炭火は少しかしげておくのだと言い、煙草盆の整え方にも型はある。そして、僅かに障子を開けることで来客を歓迎するのだという。
住所: 京都府京都市上京区