2024年5月18日放送 22:00 - 22:30 テレビ東京

新美の巨人たち
【西本願寺の謎の館…国宝「飛雲閣」】

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(オープニング)
今回は…

今回は世界遺産の西本願寺にある館の飛雲閣を紹介。

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飛雲閣龍谷山 本願寺
オープニング

オープニング映像。

新美の巨人たち
京都・西本願寺×松嶋尚美

京都府京都駅から徒歩15分の場所にある浄土真宗本願寺派の本山の龍谷山本願寺。通称西本願寺と呼ばれる。やってきたのは松嶋尚美。西本願寺は東京ドーム2.3個分という伽藍に数々の国宝建築を要している。その中には一般の人が入れない日本で最高級の迎賓館があるという。まずは伽藍の南側の特別な客人を迎え入れる玄関口へ。国宝の唐門は絢爛豪華で桃山文化の粋と言われる。あまりに美しいので一日観ていたも飽きることがないということから日暮門とも呼ばれる。その先に普段は非公開の建物が。対面所と呼ばれた迎賓館はおよそ200畳もある広大な広間で出迎えてくれるのは壁一面の華やかな花鳥画。狩野派の絵師の渡辺了慶の作品。欄間の透かし彫も壮観で一番奥の上段の間の背景には中国の古寺を描いた金碧障壁画が。漢の軍略家の張良の物語が描かれる。右手には豪壮な火灯窓に縁取られた最も身分の高い客人のための上場段の間が。違い棚に付書院が設けられてる。上段が横一線に配置された本願寺式書院と呼ばれる豪華空間。この先にごくわずかしか入れない客人の間が。現れたのは白書院。三間続きのひときわ豪華な迎賓の間。

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一番手前の三の間は控えの間で、松に桜、美しい孔雀が描かれる。通称孔雀の間と呼ばれる。二の間は山水の風景で中国の物語に登場する人物が描かれ、一番奥が最も高貴な身分の客人が通される一の間。上段は違い棚、床の間、付書院と典型的な書院造りで、折り上げ格天井が格式の高さを表している。イギリスのエリザベス女王ももてなした今での国賓クラスを迎える心尽くしの設え。一の間の縁側の向かいには、日本最古と言われる国宝の能舞台も。西本願寺公式な迎賓施設には境内に裏の迎賓館と呼ばれる建物が。そこは遊び慣れた客人をもてなす様々な仕掛けに満ちていた。

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本願寺は1272年に親鸞聖人を祀る廟堂を京都の五条の大谷に建てたのが由来。その後比叡山の衆徒や織田信長と敵対して各地へ移転を繰り返した。1591年に豊臣秀吉の庇護のもと、現在の場所に壮大な伽藍が建てられた。西本願寺は公家の子に生まれた宗祖親鸞以来、代々の門主が公家と深くつながってきた寺。そのために身分の高い人物をもてなす迎賓館の設えが作られ守られてきた。境内の南東の門には塀で囲まれた迎賓館が佇む。普段は非公開の国名勝庭園の滴翠園の向こうには国宝の飛雲閣が。江戸時代始めに建てられ金閣や銀閣と並ぶ京都三名閣の一つ。鶴岡さんは本願寺はたくさんの人がやってくるが、中でも高貴な人々を招いてくつろいでもらおうと作られた場所だと答えた。飛雲閣はこけら葺き屋根の三層の楼閣建築。特徴的なのは変わった屋根の作りで一層の屋根事態にはいわゆる入母屋屋根。しかし正面右側には入母屋の破風、左側には唐破風がついている。二層は寄棟という屋根の三方の軒に唐破風がつき、三層は寄棟屋根になっている。披雲閣が建てられた当時の入口は船着き場。建物には船で移動していた。対岸の船着き場に玄関がある。最初の通されるのは八景の間で、ふすまと壁に中国の八ヶ所の名所の瀟湘八景が描かれている。

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八景の間に続く広間は招賢殿。高貴な客人を迎えるための上段の間は備えられている。背景には大きさの異なる明かり障子が、本来上段の背景には障壁画が描かれるものだが明かりが入る仕組みになっている。飛雲閣の外に出ると西へ伸びる渡り廊下が。その先の黄鶴台は当時最高級のもてなしの設えだった。大きな窯の横に寝所のような小部屋が。江戸時代初期まで内風呂は大変めずらしいもので、客人はここで汗を流しリフレッシュした。

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飛雲閣は遊び慣れた公家や武家衆を唸らせた非公式の迎賓館。二層に行くと、そこには娯楽のための空間で歌仙の間と言う。壁や杉戸には平安時代に活躍したわいかの名人の三十六歌仙の小野小町や在原業平などの歌詠みの達人が姿が描かれる。居並ぶ歌仙の絵には特徴があり、皆御簾のしたに描かれる。歌人は杉戸の下に描かれ、庭から眺めると雅な出で立ちの人たちが遊びに興じているようにみえる。三十六歌仙に囲まれながら時を超えて和歌を楽しむことができる。飛雲閣の誕生については諸説あるが中でも最も有名なのが豊臣秀吉が贅を尽くして建てたもてなしの居城の聚楽第。金箔のかわらで覆われていた伝説の建物を譲り受けたという説。西本願寺の記録や、最近の研究によれば江戸時代のはじめに新たに建てられた一層の上に聚楽第の一部を移築して三層にしたという。その痕跡らしきものが建物の柱に。一層と二層をつなぐ柱には、不自然な継ぎ目があり後から上の階をのせたようにみえる。国の名勝庭園の滴翠園空眺める飛雲閣も客人が喜ぶ京都を代表する景観。その美観は江戸時代中頃の絵巻物にも。滴翠園十勝絵は庭師の長谷川さんはこの絵を元に美しい庭を保ち続ける。

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国宝の飛雲閣の三層は摘星楼と呼ばれている。客人たちは最後にこの最上層からの眺めを楽しんだという。当時は京都を一望しながら眼下に広がる庭園まで愛でることができたという。

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(エンディング)
次回予告

「新美の巨人たち」の次回予告。

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