佐賀県・鹿島市にある高齢者が入居するグループホームのゆうあいビレッジ。入居者の多くには認知症の症状がある。この日は週に一度の診察日で担当するのは佐賀大学医学部の山下駿医師。山下さんの診察に立ち会わせているのが佐賀大学医学部の5年生の大澤さん。見学だけではなく、診察を学生に任せるが、診察の機会を積極的に与えるのには理由が。山下さんの本拠地は佐賀大学医学部附属病院。県内一の高度な医療を受けられる県民にとっては命の砦。山下さんは、教育専門の医師で、2023年に大学が新設した臨床実習コーディネーター。医学部では実際の患者を相手にした実習は5年生からスタート。しかし、命と向き合う医療の現場は実習と言っても見学がほとんど。それに学生の不満が募っていた。佐賀大学医学部には1学年100人ほどで卒業後に研修医として残ったのは14人。多くが県外に流出してしまったという。
大学の医学部の附属病院は県内の中小病院に医師を派遣する役割がある。研修医が少なくなると派遣が困難になる。そこで大学の魅力を高めようと設置したのは臨床実習コーディネーター。この日は5年生の二人が初めて総合診療科で患者を相手にした実習に臨んだ。指導に慣れていない現場の医師の潤滑油になるのも臨床実習コーディネーターの役割。学生が担当する患者は、事前情報では貧血と立ちくらみがある30代の女性。念入りにレクチャーするのは現場に負荷がかからないようにするためで、学生に自信をもって患者と向き合ってもらうため。山下さんは宮崎県出身で救急医として県内で勤務している。10年前に佐賀大学に所属し教育部門の立て直しを任された。山下さんが率いる臨床実習コーディネーターの他のメンバー4人は育児中の女性医師の4名在籍。その中の一人が肝臓内科医の井上香さん。井上さんは幼い子供を育てる母親で、毎朝7時半には保育園に送っていく。臨床実習コーディネーターは学生の指導に特化しているために子育てでキャリアを中断することなく働き続けることができる。勤務時間は朝8時30分から午後5時15分まで。この日は5年生にエコー検査の指導をする。
肝硬変の患者に学生が検査を実施していく。井上さんにとっては専門分野で学生と現場を繋ぐだけでなく自ら指導もする。取り組みには別の効果もあり、佐賀大学医学部は、学生の半数が女性。女性医師が働きやすい環境を間近で見てもらうことにもつながっていた。こうした取り組みの結果、佐賀大学医学部では研修医として大学病院に残る卒業生は14人から28人に倍増した。
大学の医学部の附属病院は県内の中小病院に医師を派遣する役割がある。研修医が少なくなると派遣が困難になる。そこで大学の魅力を高めようと設置したのは臨床実習コーディネーター。この日は5年生の二人が初めて総合診療科で患者を相手にした実習に臨んだ。指導に慣れていない現場の医師の潤滑油になるのも臨床実習コーディネーターの役割。学生が担当する患者は、事前情報では貧血と立ちくらみがある30代の女性。念入りにレクチャーするのは現場に負荷がかからないようにするためで、学生に自信をもって患者と向き合ってもらうため。山下さんは宮崎県出身で救急医として県内で勤務している。10年前に佐賀大学に所属し教育部門の立て直しを任された。山下さんが率いる臨床実習コーディネーターの他のメンバー4人は育児中の女性医師の4名在籍。その中の一人が肝臓内科医の井上香さん。井上さんは幼い子供を育てる母親で、毎朝7時半には保育園に送っていく。臨床実習コーディネーターは学生の指導に特化しているために子育てでキャリアを中断することなく働き続けることができる。勤務時間は朝8時30分から午後5時15分まで。この日は5年生にエコー検査の指導をする。
肝硬変の患者に学生が検査を実施していく。井上さんにとっては専門分野で学生と現場を繋ぐだけでなく自ら指導もする。取り組みには別の効果もあり、佐賀大学医学部は、学生の半数が女性。女性医師が働きやすい環境を間近で見てもらうことにもつながっていた。こうした取り組みの結果、佐賀大学医学部では研修医として大学病院に残る卒業生は14人から28人に倍増した。
