岸田総理大臣は来月の自民党総裁選挙に立候補しない意向を固め政権幹部に伝えた。これによって新総裁が選出されたあと総理大臣を退任することになる。岸田総理大臣は来月の自民党総裁選挙を前に自身の対応について「先送りできない課題に一つ一つ取り組み、結果を出すことに専念している」などと述べ、党内情勢などを見極めながら慎重に検討してきた。こうした中、複数の関係者によると岸田総理大臣は総裁選挙に立候補しない意向を固めた。岸田総理大臣は自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る問題を受けて政治の信頼回復を図る必要があるとして派閥の解消などの党改革や関係議員の処分に加え政治資金規正法の改正などに取り組んできた。しかし、政権への世論の批判が強まり、内閣支持率が低迷する中、自民党内からは「今の政権では次の衆議院選挙を戦えない」という声も出ていた。不信の払拭に向けてみずから責任を取る必要があると判断したものと見られ、このあと記者会見し、具体的な理由などを説明する見通し。これにより岸田総理大臣は総裁選挙で新総裁が選出されたあと総理大臣を退任することになる。3年前の10月に就任した岸田総理大臣の在任期間はきょうの時点で1046日で岸信介元総理大臣に次いで戦後8番目の長さとなっている。