自民党総裁選に立候補した9人による共同記者会見が行われた。争点の1つ「解雇規制の緩和」めぐり意見が分かれた。小泉進次郎元環境大臣は「解雇規制緩和」の重要性を訴える一方で、「解雇の自由化」は考えていないとの姿勢を示した。解雇規制緩和に前向きな立場の河野太郎デジタル担当大臣は「不当解雇に対し金銭で補償を受けられるルールを明確化」を訴えた。林官芳正房長官は「不当解雇された労働者が同意すれば、金銭で労働契約を解消できる制度の検討は、閣議決定済み」としたうえで「手順に従って議論を進めていく」と述べた。解雇規制緩和に慎重姿勢を示している小林鷹之前経済安全保障大臣は「働く人を不安にさせかねない。格差を固定しかねない」、上川陽子外務大臣は「お金で一方的な解雇が自由であることは決してあってはならない」、石破茂元幹事長は「普通解雇なのか、整理解雇なのかきちんと議論されないと、議論が緩慢になる」、高市経済安全保障大臣は「整理解雇は立法して判例を覆すのは容易なことではない」と述べた。労働市場の改革について。茂木敏充幹事長は「スタートアップをもっと支援していく。副業を解禁していく、ハローワークの抜本改革を進めることが必要」、加藤勝信元官房長官は「労働市場の流動化、あるいは成長産業へ労働移動をどう円滑化していくかは大変大事なポイント。私が目指す国民の所得倍増にもつながる」と述べた。