自民党総裁選挙。5回目の挑戦で石破茂氏が新総裁に選ばれた。高市氏と石破氏による決選投票は21票差で逆転勝利。石破氏、高市氏、小泉氏の三つ巴の戦いだったが、一回目の投票では高市氏が1位、石破氏が2位で2人が党員票で他の7人の候補を引き離した。国会議員票との合計で高市氏が181票、石破氏が154票、小泉氏が136票を獲得し決選投票に。決選投票は国会議員票367票と都道府県連票47票の計414票で争われ、石破氏が215票、高市氏が194票を獲得。今回の総裁選は過去最多の9人の候補が乱立し議員票が分裂。1回目の投票で党員票をそれぞれ100票以上獲得した高市氏と石破氏が7人の候補を引き離した形。石破氏は長年、議員票の獲得が課題だったが今回は岸田首相がトップを務めた旧岸田派が決選投票でまとまって高市氏以外に投票することを呼びかけ、石破氏に回ったことが勝因の1つとなった。自民党内では「保守的な主張が強い高市氏が総裁では解散総選挙に不利に働く」との見方が根強く、高市氏に対する警戒感も石破氏に有利に働いた。石破氏は午後6時から記者会見を開く予定。幹事長などの自民党役員人事と新内閣の閣僚人事にも着手する。来週火曜日には臨時国会が召集され、新たな首相に指名され新内閣が発足する。人事でも脱派閥を貫くことができるか注目される。裏金事件からの信頼回復や“裏金議員”の処遇など、新総裁の真価が問われる。