自民党の高市総裁は数カ月前から維新の遠藤国対委員長と大阪で会食をしていた。党首会談の前にはおととい自民党の梶山国対委員長と維新の遠藤国対委員長が都内のホテルで会談を行っており、昨日は国会図書館内で党首会談に向けた詰めの協議も行っていたという。総裁選告示以前は小泉陣営と維新で政策協議をスタートしていた。10月4日の総裁選以降、維新は政策実現のため高市氏と協議を開始した。大きく動いたのが10月10日に公明党が連立離脱したことで、維新に助けを求める自民と政策を進めたい維新の思惑が一致し協議が加速した。もともと高市総裁は連立交渉において最重要視していたのは国民民主党だったが、公明党が離脱したことで国民民主は自民と連携しても過半数にいかないので意味はないと自民と国民民主で距離ができた。そこで高市総裁は第2候補の維新との連携に全力を尽くす方向に舵を切った。追い風になったのが、維新との連携に難色を示していた公明党の離脱で、維新との交渉を進めやすくなった側面もある。自民・維新の連立が実現した場合衆参両院で過半数に届かず、野党側から数議席の協力を取り付ければ予算や法案を通すことが可能となり、自民を取り巻く政治情勢は好転するのではともみられている。佐藤千矢子は、「国民民主党は伸び盛りで慌てて連立に入る必要はなく自分たちの政策を実現してさらに支持を伸ばしてその先に有利なところで連立入りするという考え。それに対し維新は党勢が低迷しており連立に積極的に入ることで政策を実現したいというベースにかなり違いがある」と解説した。