午後5時前、石破政権で初となる予算の成立を受け深々と一礼した石破総理。ただ成立の裏では少数与党として多くの譲歩を迫られた。国民民主党が主張する年収「103万円の壁」の引き上げや日本維新の会が求める教育無償化の協議を開始することで合意したほか、立憲民主党の求めに応じ28年ぶりに予算案の修正も行った。こうした状況に党内からは諦めの声も。自民党・中堅議員は「単独過半数に届かないってことはこういう事だよね」と話す。衆院選での敗北で自民一強時代が終わり野党ペースで進む臨時国会。焦点の政治改革を巡っても自民党は政策活動費を廃止する一方「外交上の秘密などを守るため非公開にできる支出は必要だ」と重ねて主張してきたが、野党の理解が得られず撤回に追い込まれた。石破総理は少数与党の苦しい胸のうちを明かした。結局、政治改革の3つの法案は自民党が野党案を丸のみすることなどで今日、衆議院を通過して成立する見通しとなった。一方、政治とカネを巡る問題の発端となった派閥の裏金事件を巡っては今日から衆議院の政治倫理審査会が始まり稲田元防衛大臣らが弁明した。今日は4人が弁明に立ったがいずれも「派閥からの還流は知らなかった」と話すなど真相は明らかになっていない。明日の審査会には安倍派の元幹部だった萩生田元政調会長が出席する。国会の会期末まであと4日。小幅延長も取り沙汰される中、与野党の駆け引きが続いている。