新年度予算案を巡って与党側はあすから衆議院予算委員会での実質的な審議に入りたい考え。野党側は審議に先立って自民党旧安倍派の会計責任者の参考人招致を委員会で採決するよう求めていて与野党の調整が行われる見通し。国会ではきのう衆参両院の本会議で代表質問が行われ、新年度予算案を巡っても論戦が交わされた。参議院本会議ではきょうも質疑が行われ、3日間の代表質問の日程を終える。こうした中、きのうは衆議院予算委員会の理事懇談会が開かれ、与野党が予算案の審議日程を協議した。協議では野党側が審議の前に自民党の政治とカネの問題の真相究明を図るべきだとして旧安倍派の会計責任者の参考人招致を採決するよう重ねて求めた。しかし自民党は「すでに司法の判断が示されている」などと反対して折り合わず、与党側が目指していたきょうの予算案の趣旨説明は見送られることになった。与党側は予算案の年度内成立に向けてあす趣旨説明を行ったあと直ちに実質的な審議に入りたい考えで参考人招致の扱いと合わせて、与野党の調整が行われる見通し。一方、参考人招致を巡り、公明党はきのう自民党に対し、採決が行われれば賛成する考えを伝えたが、党内には慎重な意見もあり、きょう改めて幹部が対応を話し合う予定。