政治資金問題への対応に追われた半年。岸田内閣の支持率は低迷してきた。岸田総理が信頼回復のため、幅広い合意を得て実現を目指すとしてきた政治資金規正法の改正は、修正に修正を重ね、公明党と日本維新の会が賛成、今の国会で、法改正が実現する見通しとなり、一定程度、岸田総理のねらいどおりになったといえる。ただ立憲民主党などほかの野党は「改革の名に値しない」などと批判しており、これで信頼回復が図れるかは分からない。一方、岸田総理の決断、党内からは不満の声も出ている。気になるのが、党幹部らの結束。去年9月の映像では、岸田総理は自民党・麻生副総裁、茂木幹事長と緊密に連携し三頭政治ともいわれ、みんなにこやかな表情。しかしおとといの3者会談後の映像では、岸田総理は険しい表情に見える。麻生副総裁と茂木幹事長は、パーティー券の公開基準額を、5万円超に引き下げることに反対していたとされるが、岸田総理がそれを押し切って、公明党の主張をのんだことで、関係がぎくしゃくしているという見方が出ている。岸田総理、秋には再選を目指す自民党総裁選挙が控えている。再び政権浮揚を図れるか、政治資金規正法の改正が、国民の理解を得られるかどうか、その評価にかかってくると思う。