与野党の攻防が最終盤まで続く国会。政治不信は払拭されるのか。「平成の政治改革」の議論主導・元東京大学総長・佐々木毅氏に話を聞いた。前回のインタビューで、平成の政治改革を振り返り「この30年はなんだったのか」と語った佐々木氏は、一連の審議をどう見たのか、法改正の議論は政権運営にどんな影響をもたらしたのか。今回の政治資金規正法の改正どう評価?。佐々木氏「“(今後)検討が必要である”というような言い方が各所、随所にみられる。なかなか“悪魔を祓った”というわけにはいかないのではないか」。佐々木氏は「有権者の側も、政治を粘り強く見ていく覚悟が必要」と語った。
政治資金規正法改正の議論は、何をもたらしたのか。自民党内では「岸田総理大臣と麻生副総裁との間に溝が生じている」という指摘が出ている。その原因は、パーティー券購入者の公開基準額。公明党が主張していた「5万円超」への引き下げを、岸田総理が受け入れたことにある。この直前、岸田総理は、麻生副総裁、自民党・茂木幹事長と会食をしていた。「5万円超」への引き下げには、反対の立場だった麻生副総裁と茂木幹事長は「将来に禍根を残す」などと反対の考えを伝えていた。規正法改正案の会期内成立と党内の反対論。岸田総理は難しい判断を迫られた。岸田総理が下した決断。自民党内からは「成立のめどが立った」と支持する声も聞かれた一方、恨みの声も噴出。そして麻生副総裁は「将来に禍根を残すような改革だけはやっちゃいかん」と周囲にもらしたという。岸田総理の最大の後ろ盾となってきた麻生副総裁がどう動くのか。周囲も読み切れない状況が続いている。
元東京大学総長・佐々木毅氏は「政治家と有権者はいい緊張関係を持たなければならない」と話していたが、インタビューの中で「政治とカネの問題をチェックすることは、民主主義にとって非常に大事な要素で、有権者はその現実を直視する体力を持つことが重要」と語っていた。政治資金は何に使われているのか、透明化を図るにはどうすればいいのか、しっかりと見続けていく必要がある。
政治資金規正法改正の議論は、何をもたらしたのか。自民党内では「岸田総理大臣と麻生副総裁との間に溝が生じている」という指摘が出ている。その原因は、パーティー券購入者の公開基準額。公明党が主張していた「5万円超」への引き下げを、岸田総理が受け入れたことにある。この直前、岸田総理は、麻生副総裁、自民党・茂木幹事長と会食をしていた。「5万円超」への引き下げには、反対の立場だった麻生副総裁と茂木幹事長は「将来に禍根を残す」などと反対の考えを伝えていた。規正法改正案の会期内成立と党内の反対論。岸田総理は難しい判断を迫られた。岸田総理が下した決断。自民党内からは「成立のめどが立った」と支持する声も聞かれた一方、恨みの声も噴出。そして麻生副総裁は「将来に禍根を残すような改革だけはやっちゃいかん」と周囲にもらしたという。岸田総理の最大の後ろ盾となってきた麻生副総裁がどう動くのか。周囲も読み切れない状況が続いている。
元東京大学総長・佐々木毅氏は「政治家と有権者はいい緊張関係を持たなければならない」と話していたが、インタビューの中で「政治とカネの問題をチェックすることは、民主主義にとって非常に大事な要素で、有権者はその現実を直視する体力を持つことが重要」と語っていた。政治資金は何に使われているのか、透明化を図るにはどうすればいいのか、しっかりと見続けていく必要がある。