来月の自民党総裁選挙をめぐり、林官房長官が出馬したい考えを周囲に伝えたことが分かった。林官房長官は解散を決めた岸田派で座長を務めていた。週明けにも岸田派に所属していた議員らに相談し理解を得たうえで出馬を表明したい考え。官房長官に就任以来ナンバー2として岸田政権を支えてきたが、岸田首相が不出馬を表明したこと受けて出馬の意向を周囲に伝えた形。一方、明日会見を開き出馬を表明する方向で調整している小林鷹之前経済安全保障担当相は「最後、進むかどうかは自分で決めることだ」と強調した。また河野デジタル相は自身が所属する派閥のトップである麻生副総裁の了承が得られたことなどから出馬の意向を固めたことが分かった。麻生派には54人の議員が所属しているが、麻生派を中心に立候補に必要な推薦人20人は確保できる見通し。さらに出馬を検討する考えを示していた上川陽子外相は自らのSNSに「岸田首相に自身の決意を伝えてきた」と投稿した。複数の自民党議員が上川外相からの電話を受けたと話していて、推薦人の確保に向け動きを加速している。一方出馬の意欲を示している茂木幹事長は、岸田首相が不出馬を示して以降初めてカメラの前で取材に応じたが、自身の出馬については従来通りの発言を繰り返した。