まもなく発生から1年となる能登半島地震ではペットとの避難も課題となった。こうした中、神奈川県茅ヶ崎市の地区では災害が起きたときに避難所でペットの受け入れを専門に担うスペシャリストを育成している。市では3年前から避難所の入所開設運営訓練を実施してきたがペットも避難所に連れていきたい、けれど不安という住民の声が高まってきた。ただ、受け入れ態勢は指定避難所ごとに対応が異なっている。そこで、この地区で始めたのが地区独自の資格制度、ペット避難所管理リーダーの創設。動物を専門的に受け入れケアするスペシャリストチームの育成を始めた。カリキュラムは3段階。第1段階では保健所で定められたガイドラインと地域の災害の危険度の確認を座学で学び、続いて第2段階ではペット避難所開設のリーダースキルを図上訓練。さらに災害時のペットフードについて学び、最後は獣医師を迎え、災害時の応急手当てを身につける。今期、受講者を回覧板などで呼びかけたところ犬や猫の飼い主38名が集まった。そして、動物が苦手な人も集まる避難所でも専門のスペシャリストが対応することで安心な同行避難を実現した。