今年10月をめどに見直される最低賃金。その引き上げ額の目安を決める大詰めの議論がきのう厚生労働省の審議会で行われた。最低賃金は現在、全国平均で1004円。昨年度は過去最大となる43円の引き上げ幅となっていた。物価の高騰が続く中、今年度は去年の引き上げ額を超える額となるかが焦点だ。また政府は2030年までに1500円にする目標を掲げている。茨城県の運送会社で働きながら3人の子を育てる50代のシングルマザーを取材。運送会社の夜勤で手取りは月18万円ほどで生活が苦しいと訴えた。およそ8時間続いたきのうの審議だが、意見がまとまらず結論は持ち越しとなった。関係者によると、労働者側と経営者側の間では時給1050円台半ばとする方向で調整が進んでいて、実現すれば時給・上げ幅ともに過去最大となる。