一連の裏金事件の中心だった自民党の最大派閥・安倍派。5人衆の1人、自民党・萩生田光一前政調会長は現職議員の中で3番目に多い2700万円余りの還付金を収支報告書に記載していなかったと公表した。しかし、受けた処分は下から3番目に軽い党の役職停止。萩生田前政調会長は派閥から受けた還付金をどう管理してきたのか。今年1月の記者会見で、萩生田前政調会長は「下人で渡され、担当者が持ち帰り、自分の机の鍵付きの引き出しで保管していた」と主張。しかし番組が情報公開請求で入手した一部の領収書には、現金ではなく銀行口座からの引き落としを意味する「クレジットカードにて支払い」などと記されている。その総額は74万円余り。萩生田前政調会長を政治資金規正法違反で刑事告発した神戸学院大学・上脇博之教授は「現金で管理していたということと明らかに矛盾している」と述べた。更に上脇教授が指摘したのは収支報告書が訂正された回数の多さ。2021年分の収支報告書では2022年5月〜今年5月にかけて8回もの訂正。上脇教授は「不可解もいいところ。説明責任を果たしてほしい」と語った。