都内の公立中学で体育を担当する教諭・五十嵐さんは、部活の顧問もするなど長時間勤務が続いていた。去年は過労死ラインを大幅に超える残業時間が続き、さらに主幹教諭の立場になったことで仕事が増え適応障害と診断された。自ら降格を申し出たことで今は定時で帰れるようになったが、多くの教員は長時間労働が続いているため自分のように体調を崩す教員がまた出るのではと危惧していた。東京都では昨年度に採用された新人教諭のうち49%が1年以内に退職し過去10年で最も高い離職率となった。都知事選の候補者の発言を紹介。小池百合子氏は「教員確保に関する経験者採用枠やメンター制度の導入など現場の負担を軽減する」、蓮舫氏は「DXやサポートスタッフの活用で講師の付随業務を減らし子どもとの時間を増やすことを」、石丸伸二氏は「市長時代に教員免許を必要としない業務を教職員から分離させ働き改革を実現した」、田母神俊雄氏は「パソコンやAIを活用しての事務負担の軽減はモデル事例を活用するなど改善の余地がある」としている。