片渕家の一番自慢の家宝は「富岡鉄斎の掛軸」。祖母の家の押し入れにあったという。富岡鉄斎は1836年に生まれ、19歳の頃から絵を描き始めた。鉄斎は全国を旅し、訪れた土地の風土や歴史を学び、脳内で再構築して筆を走らせた。鉄斎の旅は神話や古事の世界にまで及び、定型に陥ることなく人物が躍動している。依頼品の掛軸は富岡鉄斎の山水図で、そびえ立つ山々から滝が流れ落ち、ほとりには赤い衣を着た林和靖が描かれている。箱書きは横山大観。
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